「カフネ」阿部暁子(講談社)

「カフネ」 (2026年3月)

法務局に努める野宮薫子は、溺愛していた弟が急死して悲嘆にくれていた。弟が遺した遺言書から弟の元恋人・小野寺せつなに会い、やがて彼女が勤める家事代行サービス会社「カフネ」の活動を手伝うことに。弟を亡くした薫子と弟の元恋人せつな。食べることを通じて、「カフネ」の活動を通じて、二人の距離は次第に縮まっていく。

徐々に新たな事実が発覚し戸惑い考えながら生きる姿は、凝り固まった何かがほぐされて行くような、絡まった髪が風で解きほぐされるような、そんな感覚に陥る。カフネの意味する、ポルトガル語で愛する人の髪にそっと指を通す仕草と重なる。

エネルギーが沸かないどん底時には、他者の力を借りてでも生活を整えると空気が通るように、その風穴を開けるきっかけをくれたような。食事は栄養を取るだけの行為ではなく、色んな想いが載ってココロに染み渡るような。それぞれに抜群のパワーがあることに再度気付かされた。

食のパワーは人を圧倒するモノではなく優しく寄り添うような、人の根底にある生きる力を優しく押し上げてくれる。

食のパワーを充分活かせるように、自分の生活にも取り入れていきたい。まずは食事提供者の立場に感謝し好きなものをおいしく楽しく作ろう。毎日はホントに面倒くさいけれど、いい部分にだけ目を向けて自分の好きなものを好きなように作って食べる。食に感謝。

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