「ヤブノナカ」 (2026年4月)
文芸誌「叢雲(むらくも)」元編集長の木戸悠介、その息子で高校生の越山恵斗、編集部員の五松、五松が担当する小説家の長岡友梨奈、その恋人、別居中の夫、引きこもりの娘。ある女性がかつて木戸から性的搾取をされていたとネットで告発したことをきっかけに、加害者、被害者、その家族や周囲の日常が絡みあい、うねり、予想もつかないクライマックスへ――。
〈搾取する人、される人〉〈社会的強者、社会的弱者〉〈正義、悪〉〈信念、協調〉対になるそれぞれの立場。多様性の時代多くの視点が許され、普通や世間という大きな世界が小さくなり、幾つもの小さな世界が認知されてきた。細かい視点にもスポットが当たる。視点を変えると見え方が変わり立場も逆転する。何が正で何が誤か、対立しあう思考、許容性、狂気への突入、どれもリアルな世界。交差しあう幾つもの視点で混乱する。
うねりながらまさかのクライマックス!予想外?起こるべくして起きた?
多くの視点があるからこそ、絶対的な〈正・誤〉はないと思う。だから、無駄に自分を責めることはしなくていい、無駄に攻撃することはしなくていい、崩れ落ちる必要はないと思う。
ちらっと思い出した。
「フェイクと詐欺があふれる時代に池上彰が怒ったーーー著書『法で裁けない正義の行方』より一部を抜粋」の記事からこんな一言があった。「不条理な世の中を生き抜くための本当の武器は、あなたの内側にある教養と倫理です。」
今からでも遅くない。「教養と倫理」育てていこう。



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